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木造住宅と鉄骨住宅の遮音性


住宅を建てるなら、静に住める家を建てたいものです。

外の音がウルサイのは嫌だし、椅子の音が響く部屋というのも嫌ですね。

一口に「防音」といいますが、実は遮音と吸音とに分かれます。

また、空気を通して聞こえる空気伝播音と、壁などの固体を通して聞こえる固体伝播音というわけ方もあります。

静かな住宅を建てるなら、空気伝播音・固体伝播音に対して、遮音・吸音の対策を考える必要があるのです。

まず、外に対する遮音から。

重い素材は、音を通しにくいとされています。

鉄やコンクリートの方が木造よりも密度が高いので、外の音をキレイにシャットアウトしてくれます。

木造住宅であっても、外壁を厚くしたり、断熱(=防音)に優れた材料を選ぶことで、外からの音を効率よく遮ることができます。

外音を遮音すること。

これが基本です。

外の音を防いだら、次は家の中の音です。

生活する上ではいろいろな音が発生してきます。

スリッパの音や、スプーンを落とした音、椅子をひいたりする音。

2階の音は1階によく聞こえますね。

室内の音は遮音と同時に吸音が大切になります。

音には種類がありました。

キーンと鳴る軽い音は軽量床衝撃音といい、LL(ライトレベル)という記号で表されます。

LLの基準値は50とされて、「ナイフを落とした音が聞こえる」程度の遮音性を指します。

軽量床衝撃音は、床の仕上げによって左右されます。

フローリングが人気ですが、単に床を板張りにしただけでは、音が響き渡る建物となってしまいます。

ちゃんと、吸音を考えたフローリングが必要です。

普通のフローリングだとLL−60「箸を落とした音が聞こえる」くらい、うるさい住宅となります。

遮音フローリングにすれば、LLは55〜45になり、基準値に落着きます。

もっと静かにしたいのなら、カーペット仕上げ(LL−45〜40)にしましょう。

お腹にズンズン響く重い音を重量床衝撃音といいます。

記号はHL(ヘビーライト)です。

HLも基準値は50とされており、「走り回る音がほとんど気にならない」程度の遮音性です。

重い音は、床の厚さや梁の位置によって遮音に違いがでます。

梁に囲まれた部分が小さいほど、床の厚さ(「床スラブ」といいます)が厚いほど、遮音にすぐれているのです。

床材を厚くればおのずと伝わる音は小さくなります。
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住宅の軟弱地盤と調査

住宅の建築と言えば、建物にばかり目がいきがちですが、地面の下にも目を向けてください。

どんなにしっかりした上物を建てたとしても、基礎がつぶれてしまっては意味を成しません。

住宅の土地を探す場合には、軟弱な地盤を選ばないよう注意しましょう。

周りに比べて低い土地はもちろん要注意ですが、風景では判断できないこともあります。

そんなときには、地名も判断材料になります。

窪・沢・谷など、水に関した地名は、低地や軟弱地盤の危険が高くなります。

土地の前歴を調べることも有効です。

「管轄法務局」で所在地の公図・登記簿謄本・測量図を見てください。

水路や川を埋め立てた場合には、公図に形や大きさが詳細に残されています。

軟弱地盤がなぜ危険かというと、理由はたくさんあります。

その一つが、不同沈下を起す危険性です。

土の地盤は自然が勝手に作った基礎といえますが、一般に思われているほど均一ではありません。

砂質土・粘性土・礫質土が複雑に入り混じった取りとめのない地盤なのです。

中でも、沼地や、川の気まぐれで堆積した後背湿地などの軟弱層地盤は住宅地に適しません。

土に含まれている水分が多くので、時間をかけて排水していかないと安定した地盤とはならないのです。

均一に沈むぶんには、それほど問題にはなりません。

不均一に傾くのが人間の生活に影響をあたえ、問題となるのです。

長年住んでいる住宅でさえ、「門を立て直した・物置を置いた」といったちょっとしたことが原因で重心バランスを崩して、不同沈下を起すことがあります。

土地が決まったなら、住宅を建てる前に、地盤調査をしましょう。

住んでいる土地に住宅を建て直すにしても、長い時間の間に地盤が変化している可能性もあります。

ボーリング調査が一番確実なのですが、1地点あたり20万円は覚悟が必要です。

土地が狭いなら1地点、できれば5地点(4隅+中央)の調査が理想ですが、現実にはコストがかかり過ぎますね。

簡単で安く済ますために、一般の住宅では「スウェーデン式サウンディング」を採用することが多いようです。

1銭も使いたくないのなら、自分で穴を掘るのも方法です。

深さ1m以上も掘れば、その間に、盛土を貫く可能性が高いです。

スコップがスカッと刺さるようであれば、腐葉土や耕作土ですし、水が染み出てくるようなら軟らかい地盤といえます。
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シックハウス

シックハウスが社会的な問題となり平成14年に国土交通省が建材に含まれるホルムアルデヒドの規制と換気について告示を行いました。


シックハウス症候群とは
シックハウス症候群とは、住宅の新築や改装工事後、住宅建材から室内に発生する揮発性化学物質やダニアレルゲンが原因で体調不良または健康障害を引き起こす事と言われていますが、未だその定義は明確にされておりません。

主な症状としては頭痛、喉の痛み、眼の痛み、鼻炎、嘔吐、呼吸器障害、めまい、皮膚炎などが上げられていますが、 病気としてのメカニズムと治療法も解明されておらず、医療分野でも対応が整備されていないのが現状です。

この現状を踏まえると、建材メーカー、施工者のみならず消費者も自らの手で安全、健康を確保する事を考えなくてはいけないようです。


●シックハウス症候群と化学物質過敏症の違い 
シックハウス症候群同様、化学物質過敏症もまた同じような症状があります。

但し、シックハウス症候群は住居内での知覚症状が多いのに対し、化学物質過敏症はあらゆる環境において過敏に反応し、排気ガスやタバコの煙など大気中の化学物質をはじめ、化粧品や洗剤などに含まれる微量の化学物質にも反応してしまいます。

そのため日常生活にも大きな支障をきたす場合が多く、自宅を離れ療養生活を余儀なくされている方も少なくありません。

いずれも発症の原因は、日常生活のうえで最も多い時間を過ごす住居内の化学物質汚染によるものが多いと考えられており、現に新築・リフォーム後に突然発症したという例が多数報告されています。

但し、発症時期とその可能性については個人差が大きく、それが原因解明の妨げにもなっているようです。


●シックハウス対策の規制を受ける化学物質 
クロルピリホス及びホルムアルデヒドが該当します。

居室を有する建築物には、クロルピリホスを添加した建築材料の使用が禁止されています。

ホルムアルデヒド発散建築材料は内装の仕上げの面積制限が設けられています。

それと同時に、換気設備の設置が義務付けられています。

天井裏等も同様に下地材をホルムアルデヒドの発散の少ない建築材料とするか、機械換気設備を天井裏等も換気できる構造とする必要があります。

建築基準法に基づくシックハウス対策に係る規制は、平成15年7月1日以降に着工された建築物(同年6月以前に確認済証の交付を受けたものを含みます。)に適用され、同年6月以前に着工されたものには適用されていません。

最近の住宅は居住環境の快適性が求められることから、気密性・断熱性が高まるとともに、外出の多いライフスタイルによる換気不足など、住スタイルの変化そのものも『シックハウス症候群』の要因として考えられています。

国土交通省による規制が出てからは、住宅業界を挙げて対策に取り組んでいますのでシックハウス問題は沈静化されましたが、化学物質の反応は個人差がありますので住宅を取得する際には慎重に、過敏症の方は医師と相談しながら進めましょう。
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