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換気と空調の組み合わせ


新築住宅には、換気設備の設置が義務付けられています。

これは、2003年に施行された「改正建築基準法」で決められました。

ホルムアルデヒド対策が強化されたことにともなって、住宅には、24時間常時換気が可能な機械式換気設備を設置する。

また、居室の換気能力は、14時間以内に屋内空気の半分を入れ替える性能が必要とされたのです。

大規模な換気システムが求められるようですが、換気扇などで空気の流れを作ることで、法の基準を満たすことができます。

換気方法には、第1から第4まで、4つの種類があります。


第1換気 給気・排気をファンなどの機械で行う
第2換気 給気をファンなどの機械で行って、排気は自然換気
第3換気 排気をファンなどの機械で行って、給気は自然換気
第4換気 給気・排気ともに自然換気。


このうちの第1〜第3を組み合わせて、換気の計画を作るのです。


換気が規制されたことによって、住宅の設備は複雑になりました。

もともと、換気と冷暖房とは微妙な関係にあります。

室内の温度を変化させることなく換気を行うために、エアコンや換気空調機も進化しています。

空調構成のバリエーションを考えて、適しているスタイルを選びます。


1.全館換気空調システム
2.全館換気システム+単体エアコン、暖房等
3.個別換気設備の組み合わせ+全館空調システム
4.個別換気設備の組み合わせ+単体エアコン、暖房等

全館システムにするかそれとも個別換気にするかは、住宅の規模などを踏まえてトータルで考えます。

部屋ごとの操作性・ランニングコスト・導入コスト・修繕や交換のしやすさなどです。

空調機には、花粉症対策に効果のある空気清浄機能やリラクゼーション機能がついたタイプもあります。

コストだけでは割り切れない価値もあるので、専門の業者に相談しましょう。
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最新住宅の条件

住宅を建てるのは、誰もがもつ願望です。

快適・丈夫・長持ち。

これが住宅に要求される条件でした。

しかし21世紀に入ってからというもの、住宅の概念もやや様変わりしてきているようです。

最近の概念は、快適・丈夫・長持ちに加えて、「やさしい」と「個性的」が加わっています。

快適で長く住むのは当たり前。

地震で壊れないことも最低条件です。

それでいて、子供もお年寄りも、快適に住めなくてはいけない。

さらに、どこでも見たことの無いような、自分だけのオリジナルが求められるのです。

自分のオリジナルというと、特別なデザインの高価な注文住宅をイメージしますが、そういう意味だけではありません。

自分自身のライフスタイルに適した住宅であれば、いいわけです。

それまでの住宅といえば、良くもわるくも、メーカーや工務店まかせでした。

住宅は、そう何度も建てるものではないので、建て主の知識が及ばない部分が多すぎます。

任せっ放しになるのもしょうがないのですが、住み始めてから不都合が発覚しても遅いのです。

外観も性能もついでに個性も、貪欲に取り入れましょう。

快適とバリアフリーの概略を書きますね。


快適な住宅の第一条件は、夏・涼しく、冬・暖かいこと。

これを実現するには、高断熱で高気密です。

よけいな空気の出入りがなければ、クーラーも効くし、ストーブも暖かいのです。

高断熱・高気密は、熱の無駄を無くしますので、省エネでエコロジックな住宅となります。

ただしむやみやたらと高気密にしてしまうと、空気がいきわたらない内部の柱の痛みが激しくなりますし、シックハウスの危険性もはらみます。

壁穴を上手に使ったり、材料を検討したりして、上手に計画してください。


バリアフリー住宅が注目されてから月日が経ちました。

バリアフリーというと、お年寄りの住宅と考えがちですが、もう少し広く考えます。

住宅に長く住むということは、自分自身が老いてゆくということ。

将来、自分が老いたときのためにも、ポイントを抑えた住宅にします。

段差の無い・トイレやお風呂が広い・要所に手すりがある・出入り口が広い・階段が上りやすい。

実際にはもっと細々した条件がありますが、こういったことが要点となります。
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リビングコミュニケーション

建てた住宅は、よほどのことが無い限り長く住むものです。

新しく建てられた住宅が、朽ちて住めなくなるまでの間に、いろんな出来事がおこります。

そのひとつが子供の成長でしょう。

昨今は、他人と上手にかかわれない人が増えてきていますが、そういう人が人と接するのが嫌いかといえばそうではありません。

プログや掲示板の書き込みでは、人の行き来が激しいですね。

誰もが、コミュニケーションを求めている証拠です。

だけども、自分の感情を操るのが苦手なので、結果、間接的な接触で満足してしまっている人が多いと考えられます。

コミュニケーションの基本といえば「家庭」。

そして、家庭での人間関係を如実に物語っているのは「間取り」ではないでしょうか。

かつての日本の住宅は、とてもせまいものでした。

居間があって、夫婦の寝室があって、あとは子供たち共通の部屋があるだけです。

子供が1人という家庭は、ほとんどありませんでしたから、いつでもどこにいても、誰かがいるのです。

自分が独占できる空間があまりないまま、成長していったわけですね。

いつも、話す相手がいる中で大人になっていいたので、自然と人との接触が身についています。

個性として、話しが苦手だったり、苦手な相手がいたとしても、人と話せない成人はいなかったはずです。

そのころは、子供部屋というのは、ひとつのステータスでした。

自分たちの子供に、外部から干渉されない子供部屋をもたせることが、先進的なライフスタイルだったのです。

窮屈な住宅で成人した人々は、自分が建てた家には子供部屋を作って子供たちに与えました。

コミュニケーションを拒絶する若い世代は、そういった孤立した間取で育った世代ではないでしょうか。

玄関から入って、家族の誰とも会わないで鍵のついた自室に直接帰る。

自分の部屋には、テレビはもちろんのこと、パソコン、オーディオ、エアコン、小型冷蔵庫までそろっている。

外との会話はケータイを使い、家族との会話もほとんどありません。

行き過ぎた個人尊重は、核家族社会に影を落としているようです。

そのまま大人にしてしまうのは、さびしすぎるとは思いませんか。


21世紀に入ってから、住宅の間取に対する考え方が変わってきました。

単に、子供に部屋を与えるだけではなく、家族間のコミュニケーションを取れるよう工夫が凝らされたのです。

どの部屋も、かならずリビングを通るような間取りをつくる。

これだけですが、間取を変えるだけで、家族間の会話のチャンスはぐっと増えると考えたのです。

廊下を減らして吹き抜けをつくって、個人の部屋は小さくする。

リビングを大きくすることで、家族が集まってくつろぐことを第1にとするような間取が増えました。

大きな家を作れないという住宅事情もあって、メインの部屋を中心とした住宅は、広く受け入れられています。
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