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中古マンションの診断とは

マンションの中古物件の中には、ずさんな設計や建築が行われた物件も少なくありません。

特に、いわゆる「バブル時」の建築物は要注意です。

バブル景気による建設ラッシュで、技術力の少ない日雇い労働者が多く投入されていたこの時期のマンションは、いいかげんな不良完成物件が多いのです。

これは、社会問題視されている事実です。

中古のマンションを出来を見極めるのは、建築職人でない普通の人には難しいものです。

よっぽどはっきり壊れていない限り、見た目だけで良し悪しを判断するのは、至難の業です。

そこで、ひとつの視点として、法的な視点から、マンションの品質を判断することにします。

平成12年の春に、不動産購入者の保護を目的として「住宅の品質確保の促進等に関する法律」が施行されました。

この法律は通称「品確法」といわれてますが、それ以前に流通していた中古物件はその法律に該当しません。

品確法とは、2つの制度から成り立っています。

住宅の性能を明らかにし、きちんとその性能が達成された住宅を引き渡す仕組み「住宅性能表示制度」と、住宅の結果に対する保証を充実させる「瑕疵担保期間の10年義務化」です。

「住宅性能表示制度」は、任意の制度ですが、これに基づいて設計・建築がなされていれば、一応の安心が得られるわけです。

ともかく、制度が設けられたことから、今後の中古市場においては、平成12年春の以降と以前では、中古物件の価格差や資産価値が大きく開くものと予想されます。

建築する側は、指定住宅性能評価機関に依頼して、客観的に住宅性能を評価してもらいます。

同機関は、設計段階・施工段階・完成段階に計3〜5回の検査を実施して、基準の項目ごとに性能ランクを示した住宅性能評価書を交付します。

「住宅性能評価書」があれば、中古であっても、建物のレベルが一目瞭然で確認できるのです。

「住宅性能評価書」がない場合は、どうでしょうか。

「不動産インスペクション」というシステムがあります。

民間の一級建築士などによって行われる、住宅の建物診断です。

10万円程度の費用で専門家による診断を受けることができるので、購入前の判断材料になります。

買うかどうかわからない物件に、いちいち10万円も払えるかどうかという、問題もあります。

これは、購入する側ではなく、販売サイトが実施すのが筋ではないかと考えます。
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